
脊柱管狭窄症による腰痛、両足の痛み・痺れ、長く歩けない(間欠性跛行)の原因と施術例
農業のお仕事をされている60代男性、腰部脊柱管狭窄症により腰痛、両足のふくらはぎから足裏にかけての痛み・痺れが強く、また少し歩くと足が重だるくなって立ち止まらないと歩けない(間欠性跛行)ため、畑仕事の途中で何度も休憩せざるを得ないという症状で来院されました。7回の施術で連続して歩ける距離が伸び、腰痛は感じなくなり、足の痺れも左足はほぼ感じなくなり、右足も2〜3割程度まで落ち着いたとのご報告をいただきましたので、ご紹介させていただきます。
01 CAUSE脊柱管の狭まりによる神経の圧迫
まず問診にて、しばらく歩くと両足のふくらはぎから足裏が痺れて重くなり、少し前かがみで休むとまた歩けるようになるということでした。これは間欠性跛行といって、脊柱管狭窄症の方によくみられる症状です。
脊柱管は背骨の中を通る神経の通り道で、加齢などで椎間板や関節、靭帯が変化してくると、この通り道が狭くなって中の神経が圧迫されます。腰を反らすとさらに狭くなり、前かがみになると広がって楽になるので、休むときに前かがみになると楽とのことは、この状態と合っていました。
実際に腰の評価をしていくと、骨盤の土台である仙骨が強く前傾していて、それにつられて腰椎全体が反った状態で固まっていました。仙骨が前に傾くとその上の腰椎の反りが強くなり、脊柱管がより狭くなって神経を圧迫します。

腰椎は5つの骨で構成されていて、一番下の第5腰椎と仙骨のあいだ(画像でL5〜S1と表記されているところ)は体重が集中し、仙骨の前傾の影響も受けやすい場所です。本症例では、この仙骨の前傾によってL5〜S1のあいだが特に狭くなり、そこを左右に通るS1の神経が両側とも圧迫されていることが考えられました。ふくらはぎから足裏の痺れや、つま先立ちで踏ん張りにくいというのも、このS1の神経のトラブルと合う所見でした。

そのため、まず仙骨の前傾に対する矯正と骨盤調整を行い、L5〜S1への負担を減らして周りの筋肉のバランスを整え、1回目の施術を終了としました。あわせて、腰を反らせすぎないよう普段の姿勢と、ご自宅でできる軽い運動もお伝えしました。
02 PROGRESS施術経過
2回目来院時には、続けて歩ける距離が少し伸びて休む回数も減ったものの、夕方に疲れてくると足の重だるさが戻る時があるとのことでした。再び腰の評価をすると、仙骨の前傾は良くなってきていましたが、元へ戻そうとする周りの筋肉の緊張が残っていたため、仙骨の位置を保つ矯正と、L5〜S1に負担をかける筋緊張の調整を中心に施術を行いました。
その後も来院ごとに細かな調整を重ね、最終的には左足の痺れ・痛みはほぼなくなり、右足も2〜3割程度まで落ち着いたとのことでした。腰痛の訴えも聞かれなくなり、畑仕事で立ち止まる回数もかなり減ったとのことでしたので、ご自宅での運動を続けていただきながら、通院間隔をあけて様子見とさせていただきました。
SUMMARYまとめ
今回は脊柱管狭窄症による症状が、仙骨の前傾に対する矯正と姿勢・運動の見直しで緩和されたケースでした。過度な椎間板変性や椎間関節の変形、靭帯の肥厚による神経症状はオペの適応となることもありますが、本症例のように脊柱アライメントや姿勢の改善により症状の緩和が得られるケースも多々あります。
脊柱管狭窄症は、神経根が圧迫されるタイプ、馬尾神経が圧迫されるタイプ、その両方が混ざったタイプによっても症状は大きく変わってきます。特に両足の広い範囲の痺れや、排尿・排便のトラブルを伴うような場合は、医療機関での受診をおすすめするケースもあります。
クライアント様の症状や状態、評価によって、施術をしない方がいいケース、当院の手技で症状の緩和が得られるケースなどさまざまですので、お悩みの方は一度ご相談いただけますと幸いです。
※あくまで一症例のご報告です。感じ方や経過には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。
