
ばね指(弾発指)による指の引っかかり・痛みの原因と施術例
ばね指にお悩みの50代女性、右薬指の曲げ伸ばし時の痛み、指を動かした際の「カクン」とした引っかかり、患部の腫れを訴え来院されました。屈筋腱・伸筋腱の滑走性改善と頸椎(C7)の調整により、計3回の施術で症状の緩和が見られましたのでご紹介させていただきます。
01 CAUSE屈筋腱の滑走障害(A1腱鞘部)
まず手指の評価をしていくと、薬指のMP関節(指の付け根)の手のひら側に腫れと圧痛があり、屈筋腱が引っかかる所見が確認されました。
ばね指は、指を曲げる腱(屈筋腱)と、それを押さえるトンネル状の組織(腱鞘)の間で摩擦が起き、腱の滑りが悪くなることで生じます。指を握る動作を繰り返すと、この部分に負担がかかり、腱が肥厚したり腱鞘が狭くなったりして、腱がトンネルをスムーズに通れなくなります。ばね指の多くは、指の付け根にあるトンネル状の組織(A1腱鞘)で生じます。
その結果、指を曲げ伸ばしする際に腱が引っかかり、「カクン」という弾発現象(バネのような動き)と痛みが生じます。デスクワークで手指を使う頻度が高いことも負担の一因と考えられました。

02 APPROACH腱のリリースと関節の遊び・頸椎の調整
引っかかりの主因である屈筋腱・伸筋腱の滑走性を改善するため、前腕から指先にかけての腱と、周囲の組織のリリースを行いました。指を動かす筋肉は前腕から始まり指先まで長くつながっているため、患部だけでなく前腕の緊張を含めて整えることが滑走性の回復につながります。
さらに、指の関節に「遊び(ジョイントプレイ)」を引き出す施術を加え、関節がスムーズに動く余地を回復させました。
加えて、手指を支配する神経は頸椎から出ているため、頸椎(C7)のアライメントを調整しました。
これらを組み合わせ、計3回の施術を行いました。1回目の施術後には曲げ伸ばし時の痛みが軽減し、2回目の施術で指の引っかかり(弾発)も軽減。回を重ねるごとに症状が落ち着いていきました。
SUMMARYまとめ
当院ではエビデンスに基いた西洋医学的なアプローチだけでなく、局所の腱・関節から頸椎・運動連鎖まで、さまざまな視点からお身体へアプローチしております。ばね指に対する当院の考え方は、「ばね指(弾発指)に対する私の考え」で詳しくお話ししています。指の引っかかりや痛みでお困りの方、現在の治療法に限界を感じておられる方はぜひ一度ご相談ください。
※あくまで一症例のご報告です。感じ方や経過には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。
